テニス界には、四大大会(全豪・全仏・ウィンブルドン・全米)をすべて制覇する「グランドスラム」という偉業があります。さらに、それにオリンピックまたはパラリンピックの金メダルを加えた究極の称号が「生涯ゴールデンスラム」。世界でも限られた選手しか到達していないこの栄誉に、日本からも輝かしい足跡を残した選手がいます。
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生涯ゴールデンスラムとは?
テニスにおける「生涯ゴールデンスラム」とは、現役期間中に以下の5大会すべてで優勝することを意味します。
- 全豪オープン(Australian Open)
- 全仏オープン(French Open)
- ウィンブルドン(Wimbledon)
- 全米オープン(US Open)
- オリンピックまたはパラリンピック
4大大会(グランドスラム)制覇に加え、五輪での金メダル獲得が条件となるため、達成は極めて困難です。
生涯で達成すれば「キャリア・ゴールデンスラム」と呼ばれ、日本では「生涯ゴールデンスラム」と訳されます。
また、同一年で達成すると「年間ゴールデンスラム」と呼ばれ、最難関の偉業とされています。
ゴールデンスラムと生涯ゴールデンスラムの違いで検索されることがありますが、一般的にゴールデンスラムは「キャリア(生涯)ゴールデンスラム」のことを指しているという認識で問題ないと思います。ゴールデンスラムはあくまで総称のようなものなので、実際には「キャリア(生涯)ゴールデンスラム」と「年間ゴールデンスラム」に分けられます。
日本人の生涯ゴールデンスラムの達成者は?
以下は車いすテニスで生涯ゴールデンスラムを達成した日本人になります。健常者テニスでは、2025年9月時点で生涯ゴールデンスラムを達成した日本人はいません。
部門 | 達成者名 | 全豪 | 全仏 | ウィンブルドン | 全米 | パラ五輪 |
---|---|---|---|---|---|---|
男子W | 国枝慎吾 | 2007 | 2008 | 2006 | 2007 | 2004 アテネ |
男子S | 2007 | 2022 | 2008 北京 | |||
女子W | 上地結衣 | 2014 | 2014 | 2014 | 2014 | 2024 パリ |
男子S | 小田凱人 | 2024 | 2023 | 2023 | 2025 | 2024 パリ |
年間ゴールデンスラムの達成者は?
ちなみに同一年で4大大会(グランドスラム)制覇に加え、五輪での金メダル獲得が条件となる最難関の偉業となる「年間ゴールデンススラム」は、2025年9月時点で全部門を含めて健常者テニスと車いすテニスそれぞれ1人しか達成していません。
[健常者テニス]
部門 | 達成者名 | 国 | 全豪 | 全仏 | ウィンブルドン | 全米 | ソウル五輪 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
女子S | シュテフィ・グラフ | ドイツ | 1988 |
[車いすテニス]
部門 | 達成者名 | 国 | 全豪 | 全仏 | ウィンブルドン | 全米 | 東京パラ五輪 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
女子S | ディーデ・デ・グロート | オランダ | 2021 |